。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。
から揚げにエビフライ、サラダにサンドイッチ、お菓子にジュース。
普段見慣れないごちそうがリコの小さな折り畳みテーブルの上に並べられ、あたしたちはそれぞれ思い思いに食べたり飲んだ。
「でもさ~千里、誕生日お祝いしてくれる女子とかいないの?」
リコがムフフとにんまり笑って千里を目配せ。
「そんなん居ないって」
「うっそだぁ!朔羅から聞いたよ~千里に春が来たって☆お見舞い来てくれたんでしょ?他クラスの女の子~」
リコの言葉に千里があたしを見て目をぱちぱち。
「朔羅~~XXX!」
千里は今にも顔から火を吹きそうな勢いで、あたしを睨んできた。
「ごめん、ごめん」
あたしは苦笑い。でも結局
「「で?どーなの?」」
やっぱり他人の恋っては気になるところで、二人して興味津々。
千里は顔を赤らめたままから揚げを手づかみで掴んで口に放り入れると
「……一回だけ…デートした」
と白状した。