。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。
え――――
俺は心がひらひらさせているタイガの写真を奪うと
「でもバツ印が打ってあったって…」と響輔が言い
「あんなぁ、戸籍謄本にバツ印が打ってあるんは、別に死亡に限らんのやよ。
何らかの理由で除籍された場合もバツがつくんや」
響輔と心が話している言葉が耳からすり抜けていく。
俺はぐしゃりと写真を握りつぶした。
見つけた
スネーク
そしてお前の弱みは一つだけやなかった。
朝霧―――
この二人、兄妹やったんや―――
お互い知ってんのか知らんのか―――
いや、少なくともタイガは妹が居たとは言っていたみたいだ。朔羅から聞いたから、そのことは隠すつもりはないらしい。過去形と言うことは深夕の死は知っていたのだろう。
そう言えば前、朔羅がタイガの妹はキリさんかも、って言ってたような。
あいつの勘、何気にすげぇな。
しかし死んだ妹は一人だ。残り一人がいる。
しかも、妹のもう一人がこんなに近くに居るとは気付いていない可能性が高い。
俺はもう一枚、切り札を得た。
これで確信した。
スネークはタイガで
白へびはキリさんだ―――