。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅴ・*・。。*・。



「まぁまぁ戒さん、その辺にして」


やんわり、と響輔が進藤から俺を引きはがし


「助かった!ありがとうございます!!キョウスケの兄貴っ」


「今度お嬢に手ぇ出してみぃ。姿形変わるまでいてまうぞ、こらぁ」


ぼそっ


響輔の何気ない低いドスを含んだ一言が一番怖かったりして。


進藤は震えあがって俺の背後に隠れる。


「まぁその二つの派閥(?)は分かったワ」


やっぱり朔羅はモテるんだな~


まぁあんだけ可愛けりゃ狙うヤツだって大勢いるよな。


進藤がうろちょろしてたおかげで他の三年のヤツは手ぇ出せなかったのか。こいつが番張ってるから。


そんでもってそのすぐ後に俺とくっついたし、その噂はあっという間に校内に広まったし。


雨降って地固まるってヤツだよな♪


今度は俺が朔羅に変なムシがくっつかないよう番しようっと♪


と、平和な想像をしていた俺だが―――




その間も朔羅の体に異変が起きてたことは―――



今の俺には知る余地もなかった。





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