愛しても愛されない
突然、肩を叩かれた。振り返るとそこには
さっきの人達とは違う若い男性が話しかけてきた
「ねぇ、一緒に飲まない?」
といきなり肩に手を置いてきた
友達と一緒だから無理です と笑いながら断って手を払った…が、さっきより強い力で今度は腰に手を回してきた
連絡先教えるか、飲みに行くかしか選択肢はないようだ
「じゃ、じゃあ連絡先教えるんで離してください」
と言うと少し力を緩めたが腰に手をまわされたままだった
持ってたメモ用紙にアドレスを書いて渡すとようやく手を離してくれた
「俺君みたいな子がタイプなんだ♪名前は何ちゃん?」
「みくです、じゃあ友達の所戻ります」
「じゃあね、みくちゃん♪」
後ろでヒラヒラと手を振り男は街に消えていった
みく はナンパや名前を教えたくない時に使う嘘の名前だし、アドレスもデタラメ。
しつこくされた時の対策にしている
案外嘘でも連絡先を教えたら、しつこい人も信じてくれたりするから、困った時は みくになる