この恋のとろける温もりを感じたい
「離せよ、今回の事は、黙っててやるよブーケはこのままでいい、っタク、とんだ、とばっちりだぜ」
佐々木様は捨て台詞を残しチっと舌打ちをすると、この場を去って行った。
悔しい...
悔しい...あの人が突然してきた事なのに。
悔しさのあまり、堪えていた涙が一気に流れて来た。
「蘭花...遅くなって、すまない、もっと早く気づいてやればよかった」
桃也さんは、泣いてる私の傍に寄り優しく抱きしめる。
「大丈夫です...もっと危機感をもって接していれば」
「帰ろう...とりあえず僕の家で落ち着こう」
桃也さんは私の手を取り応接室を後にし階段を下り始める。