この恋のとろける温もりを感じたい
落ち着かない足を止め京都行きの新幹線が来るのを確かると桃也さんの背中に、おでこをあてた。
「眠れなかったのか?」
桃也さんは、私の手を掴みいつもの優しい声で呟いた。
「うんん...眠れたけど」
眠れたけど桃也さんの実家に行くなんてドキドキして落ち着かないの。
「新幹線が来たぞ...足元に気をつけるんだ」
「はい」
さぁっと目の前に風圧が走り新幹線は止まると大きな鞄を肩に掛け直し片手で桃也さんの手を掴み
新幹線の中に入って予約席をチラチラ探しながら京都向きにあわせ横隣同士で腰を下ろした。