この恋のとろける温もりを感じたい
「瑞希、久しぶりに会ったのに、つれない奴だ」
「何を言ってるのよ、今日は忙しいのに迎えに来たのよ、明日ならゆっくり出来るって言ったじゃない」
桃也さんと瑞希さんはテンポ良く話す。
私の場合、当然の事ながら間が開いて言葉のキャッチボールが上手く出来ない時もある。
「蘭花ちゃん...京都初めてだって聞いたけど来てみた感想は?」
瑞希さんはバックミラー越しに私と視線を合わせた。
感想か、駅前と人並みをかきわけただけだから...