この恋のとろける温もりを感じたい
月に照らされた桜の揺れる下で何を感じているの?
どうして、そんな顔をしているの?
《人には、言えない過去や聞かれたくない過去もある》
って優奈ちゃんに言われた事がある、きっとそれなのかもしれない。
モヤモヤした気持ちで桃也さんから視線を逸らし、お風呂から上がりバスタオルを頭に巻いて部屋に戻ると
桃也さんはベッドの上で本を読んでいて私に気づき持っている本を膝の横にふせた。
「気持ち良かったかな、丁度鞄を片付けていたら本が落ちて拝借してたよ」