この恋のとろける温もりを感じたい
「大丈夫だ、寝ていれば治るだろう...」
桃也さんは、私から視線を逸らすと少し疲れた様子で自分の部屋の方へ歩いて行ってしまった。
「瑞希さん...」
「どうやら、おじい様の体の方は大丈夫みたいだけど今度は桃也さんが参ったみたいね」
瑞希さんは、そう言うと私の肩をポンと叩きキッチンの方へ歩いていった。
どうしよう・・・
「そこにいるのは誰だい?」
「す、すみません蘭花です」
少しだけ開いている戸から中を覗いた。