この恋のとろける温もりを感じたい


「蘭花さんは、桃也が絵を描いていた事は知っているかい?」


「はい...」


「絵を描かなくなった事も知ってるのかい?」


椅子に座ったままモヤモヤした気持ちでコクリと頷き、おじい様を見つめる。


「それなら話は早い、蘭花さん君の力を私に貸して欲しい。


無理とまでは言わない私が目の黒い内に桃也の絵をもう一度見てみたいんじゃ」


おじい様は切実に私を見つめ瞳を潤ました。



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