この恋のとろける温もりを感じたい
桃也さんは、横に立ったまま優しく私の頭をクシャリと撫でた。
「たまには、月を見つめながら晩酌もいいな...」
私と桃也さんは湯豆腐と、お酒を手に持ち、ゆっくり部屋まで運んだ。
「蘭花...さっきは悪かった」
「大丈夫です...」
本当は、胸がズキズキするほど痛い。
辛そうな桃也さんの顔を見るのは初めてだったから。
「蘭花...こっちへおいで」
桃也さんに手招きされ横にちょこんと座る。