この恋のとろける温もりを感じたい
桃也さんは、少しずつだけど口を開き当時の事を語りだしてくれた。
話は瑞希さんに聞いた内容とほぼ同じだった。
知らない事は桃也さんの胸のうちだけ。
話している時の桃也さんの顔は、とても辛く苦しそうだった。
そして
「僕は彼女の、あの時の言葉や顔が忘れられない『そんなに誤るのなら...手を返してください』」
桃也さんの心の中には、あの言葉が焼きついて離れていなかった。