この恋のとろける温もりを感じたい
「蘭花ちゃん...待った?」
坂の下で待っていると瑞希さんは、眠たそうな目を擦りミニバンでやって来た。
「瑞希さんすみません...無計画につき合わせちゃって」
「丁度良かったの...私もカレと喧嘩しちゃってね一緒に居たくなかったし」
瑞希さんは少しだけ苦笑をした。
「え?喧嘩って...」
「大した事無いから、さぁ乗って旅は長いわよ」
私は、瑞希さんの運転をする車に乗り込み大江山に向けて心を弾ませ
嵐山から桂へ、そして絡西(らくさい)を通ると高速に乗って一直線に福知山へ向かった。