この恋のとろける温もりを感じたい
「大丈夫です、きっと居ます...」
最後の家の前に足を進めると美の文字が目の中に飛び込んで来た。
美...山...?
「瑞希さん...美山さんの表札があります~」
大きな声と共に瑞希さんは、傍に駆け寄り両手を合わせ息を吐き大きく深呼吸をした。
「蘭花ちゃん...やったわね」
目の前には桃也さんの、ひっかりを無くしてくれる人が居るはず。
「すみません...美山さんはいらっしゃいますか?」
ドキドキする気持ちを抑え中から出てくる人を待つ。