この恋のとろける温もりを感じたい
「あの...あまり覚えていないの...だけど...」
そ、そうだ...
美山さんの描いた絵が前に出そうになって咄嗟に抱えて...
それから...
「瑞希さん...絵、美山さんの絵は何処です?」
車に乗っていた時の記憶が頭の中に入り込んでくる...
「蘭花...お前は、バカなのか?僕の為だけに絵をかばうなんて」
「そ、そんな事無いです...大切な人の為の絵なんです...バカなんて...言わないで下さい...」
「お前はどうしようもない...バカだよ...」
桃也さんは、泣きそうになった声を堪え、ずっと私を抱き締めていた。