妹から彼女へ…。
丁度不運な事に隆史と真実が歩いて来た時、雑踏の中、雄也の姿を見かけた。

あれ…もしかして雄也?
誰かと一緒かな。

真実は、雄也が早紀とキスしてる所をハッキリ見た訳じゃないがただ何となく様子がおかしいなと思い、視線をずらした瞬間…

雄也が早紀とキスしていたのを見かけてしまった…。

え、何これ…

嘘でしょ?

真実は、ふいに隆史の服を掴み目を逸らしていた。

『真実?どうした急に…』

真実の様子がおかしい事に気がついた隆史。目の前には、雄也と早紀のキス現場。

『雄也…』

思わず声を出してしまった隆史。
それに気がついた雄也は、早紀の唇から離した。
『隆史、真実…。』

すると早紀が…

『雄也君、誰?友達?』
『あ、ああ…高校からの友達で隆史と真実。』

動揺しながらも二人を紹介する雄也。雰囲気的に良くないし…

真実は、ずっと隆史の服を掴んだまま目を逸らしていた。それもそのはず自分の好きな人が街の雑踏の中彼女とキスしてればショック受けるはず…。

『初めまして、雄也君の彼女の早紀です!よろしくね!』

は?彼女?この子が?

冗談止めてよ…

真実は、あまりの悔しさに出た行動は…

『どうも!雄也がいつもお世話になってます。雄也いい人だから大事にして下さいね~。昔は本当に女の子には関与しなかったし。ね~雄也。』

真実の早紀に対しての精一杯の嫌味。
こんな事言う自分が凄く辛かった。

恋愛の神様は、時にはとても意地悪だった。
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