妹から彼女へ…。
雄也と別れた後真実は、里緒菜に連絡した。

『はい、もしもし。真実?どうしたの?こんな夜中に!』

『里緒菜~(泣)あたしどうしたら良いの?』

『何いきなり、話してみな、何があった?』

『雄也に好きな人が出来たって。』

『マジで?あら~厳しい所を言われたもんだね。』

『厳しいも何もないよ。あたしどうしたらいいの?』

『う~ん。こればかりは何とも言えないね。今は見守るしかなくない?上手く行くかは雄也君次第でしょ?』

『確かにそうなんだけどさ。元気出ないよ。』

『とりあえず様子見よう。元気出して、ね?悩みならいくらでも聞くからさ。』
『うん、ありがとう。お休み…。』


里緒菜との携帯を切ってベッドにダイブした真実。

『あ~もう!雄也のバカあ!』

そばにあったクッションを投げつけ半分泣いていた真実。

『そばにいたいよぉ…。』

こんなにも人を好きになったのは雄也が初めてだった。

満月の夜、月の光が真実の部屋を優しく照らしていた。

そして、時計の針はゆっくりと静かに時を刻んでいた。
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