godlh
「えぇ。昨日も、さっきもやさしかったのに、彫野君、冷たいよぉ。」
梢は、彫野ではなく、あゆみを意識して話した。まるで、あゆみに対して、勝ち誇っているようだった。
その表情に、あゆみの対向心が再燃した。
「いいよ。話するよ。ふたりっきりでね。」
あゆみの言葉も、彫野ではなく、梢に向けて放たれた。その蔑むような眼が、真っ赤になっている瞳との相乗効果で、梢の神経を逆撫でしまくった。
「えっ、いいの?」
ふたりの間で、完全に傍観者となっていた彫野は、あまりの展開に、気のない返事しか出来なかった。
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