godlh
周りを見回した。
誰もいない。そして、何も見えない。
もう一度、確認するようにゆっくりと見回した。
でも、誰もいなかった。周りは、白い、真っ白い世界が拡がっているだけだ。あまりの白さに、自分が立っていると言う感覚すらおかしくなる。
「誰かいませんか。」
あゆみは、小さな声で問いかけた。思った通り、返事はなかった。自分の声が、どこかに反響して聞こえてくるだけだ。その声が、いっそう虚しさを増した。
―――ここはどこ?
自分の理解を超えた世界を、あゆみは虚ろな目つきで見ていた。
一歩踏み出した。
地面に足がついている感覚がない。かと言って、宙を浮いていると言った感じでもない。どうしても、例えなければいけないとすれば、ゼリーを口に入れた時の感覚、いつの間にか消えていってしまうような、そんな感覚だった。
その感覚が、ますます平衡感覚を奪っていった。
“マワル世界”。
あゆみが、踏み入れた世界は、そんな世界だった。
誰もいない。そして、何も見えない。
もう一度、確認するようにゆっくりと見回した。
でも、誰もいなかった。周りは、白い、真っ白い世界が拡がっているだけだ。あまりの白さに、自分が立っていると言う感覚すらおかしくなる。
「誰かいませんか。」
あゆみは、小さな声で問いかけた。思った通り、返事はなかった。自分の声が、どこかに反響して聞こえてくるだけだ。その声が、いっそう虚しさを増した。
―――ここはどこ?
自分の理解を超えた世界を、あゆみは虚ろな目つきで見ていた。
一歩踏み出した。
地面に足がついている感覚がない。かと言って、宙を浮いていると言った感じでもない。どうしても、例えなければいけないとすれば、ゼリーを口に入れた時の感覚、いつの間にか消えていってしまうような、そんな感覚だった。
その感覚が、ますます平衡感覚を奪っていった。
“マワル世界”。
あゆみが、踏み入れた世界は、そんな世界だった。