オオカミさんと子リスちゃん
教室へ行くと、成海が、私を見るなり、
『ぎょっ』とした顔をする。


「あっ、亜梨朱、そ、それ、ヤバイよ。」

と私の首筋を指差した。


スカートのポケットから鏡を出し、確認して
みる。


首筋が、赤かった。

「虫にでも刺されたのかな?」

「…、いや、それは絶対、違うでしょ。
人間の虫でしょ。それは。」

成美の顔がひきつっていた。


昨日の事を思い出す。


『首筋を吸われたあの時だ!』


思わず、恥ずかしくなった。


『やっぱ、図星?』

その後、追及され、

『昨日、屋上に呼び出され、
首筋にキスされた』

ことを暴露させられてしまった。


話ししている私でさえ、恥ずかしい。


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