【完】神様のうそ、食べた。
先生たちは遅れてしまった遠足準備を再開し始め、誰もそれ以上話題に出さなかった。
お残りさんの部屋に戻り、沸々した気持ちをもて余しながら子供たちのおやつの時間を始める。
明美先生が入らないから宮本先生と一緒に。
飛鳥さんの御店から帰ってきた侑哉にその事を伝えたけれど、動揺する事なく落ち着いた様子だった。
「あれ? バイクは?」
「あー……。飛鳥さんに点検して貰ってる」
冷蔵庫から牛乳を取り出すとそのまま一気に飲み干す。
「あんな大型バイクなら手入れ大変そうだもんね」
「そー。飛鳥さんなら信用できるし」
「愛があれば手入れぐらい平気だよね」
愛があれば、とは言ったら侑哉は苦笑いしてスマホを取り出す。