【完】神様のうそ、食べた。

手分けして分かれて探してみるが、真くんの姿を見つけられず気持ちだけが焦っていく。


あんなに遠足を楽しみにしてたのに。

今日でパパが帰るって言ってたのに。




――真くん!!
















一時間は探しただろうか。

とっくに親子遠足は自由行動の時間になっている。
部長が楽しみにしていたお魚のショーも始まる時間だった。

また園に戻り、範囲を広げようと地図を覗き込んでいた時だった。



「あの、橘さん! みなみ先生っ!」

真っ青な明美先生が、服をぎゅっと掴みながら言う。



「私、聞きました。その聞いちゃいました! すいません!」


「?」

部長が髪をかき上げて、汗を拭きながらそれを見つめている。









< 203 / 281 >

この作品をシェア

pagetop