【完】神様のうそ、食べた。



「部長! 教会です! 教会!」


「?」


「隣の教会を見てみましょう!」

部長の手を引っ張って、園庭から教会のドアを開く。




「教会には私が鍵を」

「でも居るかもしれないんです!」

園長先生の言葉も降りきると、教会へと部長を引っ張りながら急ぐ。



どうか。

――どうか。



真くんが居ますように。







晴れ渡る青い空。


長閑で木漏れ日が溢れる小さな森の小さな教会。



足元にある小さな窓が開いていた。

その開いた窓に、私も体を押し込む。







教会のマリア様の像の下、パジャマ姿で踞る真くんの姿が見えた。





――いた!!
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