【完】神様のうそ、食べた。







プップー




「っち」


クラクションが鳴らされ、信号が青になっている事を知り、早急に部長は離れるとアクセルを踏んだ。



「早く抱き締めたくて我慢できないってーのに」

その言葉に胸が高鳴る。

唇を舐め拭きながら上機嫌なまま更にアクセルを踏み込む部長の横顔を見ていたら、気持ちが溢れだしそうで怖い。



そうだ。

此処まで来たんだから部長に私の気持ちなんてバレバレなんだ。





「私は逃げませんから、あ、焦らないで下さい」


そっと服の裾を掴むと、その手を握り返された。
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