【完】神様のうそ、食べた。


「ええ!?」

今なんと!?

只でさえ部長は営業部でもモテモテだったから企画部でもモテて私は不安にちょっぴりはなるかなって思ってたし。



「ホテルの経営の方に回ろうかなって。まぁ要するに家を継ぐ予定」


煙草を捨てたせいで口が寂しい部長は、私の手をとると指を口に含み始めた。

いや、煙草吸ってもいいから食べるの止めてー……。


って。

「つまり大分に帰ってくるんですか!?」


「そ。そのつもり。真には金曜に伝える予定だったんだが色々順番が狂ってさ」


真くんに大事な話って言ってたのはこの事だったんだ。



ずるい。部長。


色々とさらりとやってのけて。


そうだよね。2週間以上もあの会社が有給使わせてくれるわけないよね……。


「だから、ちゃんと傍にいてやるからな、みなみ」


手の甲に口づけするとニヤリと笑う。

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