わすれなぐさ
ないものねだり(仲沢 陸)
自分を恵まれていないなんてそんなこと、思ったことは一度もない。
ただ、1つ、その代わり俺は…何もないカラッポな人間なだけだ
「おはよー陸ー」
「はよー」
「りーくっ!おはよ!」
「はいはい、おはよ。んで離して」
朝、教室に入れば当たり前に何人も俺の存在に気付いて朝の挨拶をくれる。
席についても俺の周りは人で溢れてる。
「昨日陸んとこの母ちゃんと父ちゃん見たけど、すげー仲良いよなー」
「あーそういや二人で出かけてたかも」
両親とも健在で、尚かつ夫婦仲も良くて、
年の離れた弟も難無く順調に育っている。
俺は恵まれてるんだ。
なのに何が足らないんだろう。
ただ、1つ、その代わり俺は…何もないカラッポな人間なだけだ
「おはよー陸ー」
「はよー」
「りーくっ!おはよ!」
「はいはい、おはよ。んで離して」
朝、教室に入れば当たり前に何人も俺の存在に気付いて朝の挨拶をくれる。
席についても俺の周りは人で溢れてる。
「昨日陸んとこの母ちゃんと父ちゃん見たけど、すげー仲良いよなー」
「あーそういや二人で出かけてたかも」
両親とも健在で、尚かつ夫婦仲も良くて、
年の離れた弟も難無く順調に育っている。
俺は恵まれてるんだ。
なのに何が足らないんだろう。