あの子になりたい
「よっ。」
そう言って右手をあげる拓馬。
「何の用?女の部屋にいたらさやちゃん嫌がると思うけど?」
だから早く帰って.....。
拓馬といると自分の気持ちを抑えられなくなる。
拓馬に自分の気持ちがバレるのが...怖い。
「莉緒...。」
まただ。
お願いだからそんな顔で見ないで。
「分かったら帰ってよ。今、拓馬の顔見たくない。」
「莉緒...。」
「もーやだ。もー疲れた。」
拓馬のこと好きでいるの疲れたよ。
「莉緒...。」
名前呼ばないでよ。
これ以上拓馬のことで悩みたくないの。
これ以上私の中に入ってこないで。