あの子になりたい
学校から続く道の角を曲がってすぐに私の目からは涙が溢れた。
「ふぇっ...ヒックヒック」
胸が苦しいよ。
彼女を見てにっこり微笑む拓馬を思い出してまた苦しくなった。
「あれー?彼女どーしたの?泣いてるじゃん!お兄さん達が相手してあげよーか?」
...誰?
前を向くと2人組のヤンキーがいた。
「可愛いじゃん!まじで俺タイプだわー。」
金髪の方が私の肩に腕を回して来た。
何なのこの人たち。
でも私にはそんなことを言う気力も残されてなかった。