あの子になりたい





「春樹って意外とピュアなんだね!」





私なんかよりずっと心が綺麗。





「はぁ?何もうれしくねぇよ。」





そう言って拗ねる春樹。





「私、春樹って女の子にモテるからもっと女の子慣れしてるのかと思ってた。」





春樹と拓馬は学校で1.2を争うほどモテるからね。





「あ、それよく言われる。...でも莉緒にだけはそう思われたくない。」





春樹は私を真っ直ぐに見つめて言った。





「ごめんね?もうそんなこと思ってないよ?本当は優しくてピュアで誰よりも私のこと想ってくれてるって知ったから。」





よく考えると、拓馬がいなきゃ春樹と仲良くなることもなかったんだよね。





そこは感謝だね、拓馬に。




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