あの子になりたい





私は逃げようと立ち上がった。





...力が入らない。





「ハハッ無理だよ無理だよ。さっきのタオルには力が入らなくなる薬を染み込ませておいたから。」





ブォーー





大きなエンジン音で入ってきた車。





まぶしっ





「中山莉緒。やっとこの日が来た。」





中から出てきた女が言った。





「あなた誰?なんで私の名前...」





「私はあんたが気に入らねぇんだよ。私から春樹を奪いやがって。ふざけんなよ。私はこんなに春樹が好きなのに。」





私が春樹を奪った...?




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