あの子になりたい
「ごめん、ごめんな。もっと早く助けてられなくて。怖かったよな。本当にごめん。」
春樹は私を抱きしめながらひたすら謝ってる。
私は首を横に振った。
「助けに来てくれて...ありがと。」
「莉緒...。」
春樹は突然立ち上がった。
「これはお前の仕業か。絵里奈。」
春樹はさっきの女に詰め寄った。
「だって仕方ないじゃない!この女は春樹を利用してる。春樹も気づいてるんでしょ?私の方が春樹をずっと見て来て好きだもん。」
絵里奈さんはそう言って泣き出した。