あの子になりたい
「あ、そうだ。何でここが分かったの?」
ここまで車で移動したから結構距離があるはず。
「愛の力。.....と言いたいところなんだけど、車に莉緒が乗ってるのを拓馬が見たんだよ。それを俺が莉緒の家に着いた時に拓馬に聞かされて、2人で走ってこの辺までは辿り着いたんだ。でも、どこにいるかまでは分からなくてさ。さまよってたら車が入っていく倉庫を見つけた。多分絵里奈が乗ってた車かな。」
...なるほど。
てか2人とも走り速すぎでしょ。
「じゃあ拓馬にも感謝しなきゃだね。」
拓馬が気づいてくれてなかったら、私はどうなってたか分からない。
「あぁ。助かったよ。」
春樹は腕を組んで頷いた。