ヒマワリ君の甘い嘘
転校生
***
ザァァァァ…
目の前を通り過ぎる、大きな大きな雨粒は、濡れてる私の髪なんか気にせず沢山空から降ってくる。
学校の帰り道の途中、それは突然やってきた。
私が鼻歌を歌って、石ころを蹴り飛ばしながら帰っている時に、この大きな雨粒はポツリと降ってきたんだ。
降るのかなあ…なんて呑気に空を見上げていたら、
この通り。
体は雨の水でペタペタするし、雨はどんどんひどくなってゆくし。
まさに、バケツをひっくり返したような雨だった。
もう最悪。
これをいったいどうしろって言うのよ。
取り敢えず、道沿いにあった使われていないバス停の屋根の下で静かに雨宿り。
今聞こえるのは、
さっきまで聞こえていた私の鼻歌じゃなくて、カエルがゲコゲコ鳴く声だけ。
「もー…どうしようー」
今日は宿題が多いと思って、どこにも寄り道せず帰っていたらこの有様。
ただでさえ問題を解くのに人一倍時間がかかるというのに。
私、前宿題忘れたことあるから
今日の宿題もできないとなると、絶対先生に怒られる。
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