ヒマワリ君の甘い嘘
side girl
***
「雨の日、会ったろ。俺と」
なにを言われて居るのかよくわからなくて。
私はただただ、その言葉を飲み込んだ。
「ちゅう…がく………?」
自分がうまく喋れて居るのか凄く心配だけど、そんなことまでに頭は回らなくて、
私は日向くんの真っ黒な瞳を見つめたまま、必死でその言葉の意味を理解しようとした。
雨の日…
私が会ったのは、
優しくて、
いい匂いがして、
笑った顔が可愛くて、
瞳の色が綺麗で…____
日向くんとはまるで違う。
だって
日向くんは
意地悪だし、
無愛想だし、
クールなのか素なのかよくわかんないし
たまに優しくしてくるし、
それに…
「だって、身長とか…声も違うのに…」
瞳の色だって、
あの時より全然暗い。