ヒマワリ君の甘い嘘
ぎゅうっと日向くんの制服を握る。
ポンポン、
と、日向くんが私の背中を叩く。
子供をあやすみたいに。
そのリズムが凄く心地よくて、すぐに私の呼吸は整った。
落ち着いて考えてみると、
…なにやってんだろう、私。
し、しかも保健室のベットの上だなんて…
破廉恥…!
それにしても、
日向くんが、初恋の人…か。
アレ…?
でも、私いまも日向くんが好きだから…
ん??
よくわかんないや…
こんな状況で、こんなこと考えてるだなんて、
余裕だなあ、私。
いや、そんな余裕、一ミリもないけど。
日向くんは今どんな気持ちなのかな…
きっと、私一人でぎゃあぎゃあ騒いでるんだ。
もしかしたら布団と私間違えたのかもしれない。
さすがにそれはないか、うん。
「ふふ…ふふふっ」
一人でいろいろ考えてるのが、バカらしく思えてきて、
もうこれは笑うしかない。
さっきまでの涙はどこにいっちゃったんだろう。