ヒマワリ君の甘い嘘
「そうなんだ…」
私の言葉に「ん」とだけ返事をすると、ちょうどチャイムが鳴り、それと同時に彼は“サボり”に行ってしまった。
ポツリ残された私は、小さくなって行く日向くんの背中を呆然と眺める。
そんな中、私の視界に華が大きく映った。
「わっ!華…!どしたの?」
「どうしたの?じゃないよ!」
鼻息を荒くして言う華を、私はポカンとした顔で見る。
「王子と小夏、なにかあったでしょ」
―ギクリ
と、効果音がついてもおかしくないくらいに、私の顔と体が強張った。
「図星ね」
私の反応を、鋭く見抜いた華は誇らしげに笑みを作る。
「な...なんで.....」
「なんでって、小夏の顔見てたら誰でもわかるわよ」
「すーぐ顔に出るんだから」と、彼女は呆れたように付け加えた。
そ、そんなに顔に出てたのかな....?
これでも頑張ったほうなんだけど...って、そんなこと胸を張って言えない。
さっきの私は、日向くんの顔もまともに見てないし、それに全然喋ってなかった。
そりゃバレちゃうよね…
「で?何があったの!?教えてよ!!」
今度は目を輝かせながら私に聞いてくる。
「...........それが________