ヒマワリ君の甘い嘘
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「それで?初デートは楽しかった?」
「なっ、なな、なにを急に…!」
照れて、真っ赤になる小夏を前に、あたしは頬杖を着いた。
一昨日の続き。
あの後、高崎が涙でグチャグチャなあたしを、そのままタクシーに乗せてくれた。
いいよ、って言ったのに高崎は、
『白石だって、泣いてる時の顔見られたくないでしょ?お金はいいから、気をつけて帰れよ』とかカッコつけて。
でも素直に、嬉しかったな。
辛いけれど、付き合ってばっかりの幸せそうな小夏に迷惑なんてかけたくないから、いつも通りのあたしで居るんだ。
そうでもしないと、小夏はあたしに気を使ってしまうから。
高崎も、空気を呼んでくれたみたいで、いつも通りだ。
正直、今こうやって向かい合って話しているのも、気まずいし恥ずかしい。
だって、あたし超泣いちゃったし…
「華は休みの日何してたの〜?」
「へっ!?」
「どうしたの?」
「あっ、や……えっと、買い物」
急に話を振られたあたしは、ガラにもなく、あからさまにテンパってしまった。
小夏たちには、バレなかったみたいだけど…
幸せそうな二人を目の前にして、こんな顔していちゃダメなのに、やっぱ下を向いてしまう。
今日だって、朝から裕也とバッタリ会ったらどうしようって、ずっと地面ばかり見て歩いてきた。
おかげで電柱にぶつかるわ、車に惹かれそうになるわ散々。
学校に入ってしまえば、裕也と会うことはほとんどあり得ないから安心だ。
裕也は理数系だから棟が凄く離れているし……