ヒマワリ君の甘い嘘


長かったのか短かったのか、


どっちにしろ考えることは同じだ。



もう、終わってしまった。





直接別れようって、言ったわけじゃないけど、


あの時、


女の子を連れた裕也の目が、あたしを捉えた時、



何も動かずに、目を逸らしたのが
一番わかりやすい答えだ。



もしかしたら見間違いだったんじゃないかっ、って



そんな見苦しい否定なんか、やめよう。




あたしがどう足掻いたって、もう遅い。

だから…








裕也との恋は、もう終わり。







小夏たちには、もう少し経ってから伝えようと思う。




「あ、今日のお昼は?…って、日向だよね〜…」




頭の中を空っぽにしないと。




無理矢理にでも他のことを考えた。




「えっ、いいよ!今日は華と食べ___



「いいって!せっかくなんだし、日向と食べておいでよ」



「俺は…まぁ、二人のほうが嬉しいけど、白石がいても全然かまわないよ?」



なによその付け加えた感。



尚更腹立つっての。



「あたしの小夏と食べるんだから、ちゃんとしてよねー!無駄なお昼にしないであげて」


フン、と怒りっぽく言ったけど、日向にサラリと返事を返されてしまった。



「ごめんね、華。明日は絶対食べようね」


「いいよいいよ。……じゃあ、明日は食べよっか」



「じゃあ今日は俺と食べようよ、白石」



「………え?」



「嫌?」



「嫌じゃ、ないけど……」



なんでそのタイミングで高崎が入ってくるの!?



高崎と二人でお昼なんて………、



なんか逆に緊張するよ!そういうの!




「それがいいよー!高崎くんも、日向くんいないから一人だし。どうせなら二人で食べちゃえ!」



「食べちゃえ!」じゃないよ小夏の馬鹿!!!



本当は一人でボソボソ食べたいけれど、その時になったら結局さみしくて耐えられないと思うし……


うぅ………。




「わかった」




ああ、もうなんなの!


小夏は嬉しそうだし、高崎も何食わぬ顔顔でニコニコしてるし!







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