ヒマワリ君の甘い嘘
「・・・・」



いつになっても天邪鬼な私に、日向くんは大きなため息を着く。


そして
くい、と
私の首の後ろに手が回って、嫌でも前を向かされた。




「(ひゃ…………)」




「あほ」



な…、!!



「あほって__んっ



う、わっ……




恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい!!!!


強引に塞がれた唇と、顔が
火が出るほど熱くなる。



さっきよりも長いキスが終わると、私はぷはっ、と止めていた呼吸を再開した。




わ、私たち公園でナニやってるんだ…!!



うーっと唸りながら、日向くんを見れば
彼は私に気づいてニヤリと笑った。



「わたし…もう、帰る……」



これ以上一緒に居たら心臓が持たない…。



疲れたような声でそう言った私に、日向くんは吹き出す。



「あぁ、送る」



喉の奥で笑いながら、そう言うと
私の手を取った。









わたし、単純だけど、

やっぱり日向くんが好き。



他の女の子に優しくっても、



私には沢山意地悪してくるし、


甘いことも沢山してくるけど、




私にこれだけ好きを伝えてくれるんだ。



それだけで充分。






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