ヒマワリ君の甘い嘘




***









「(ぜ、前言撤回……)」




私の瞳に映る光景は、一体何を表しているんだろう。




教室の入り口で立ち止まっている私に、華は駆け寄る。




「なに、アレ……」




日向くんの席の周りに群がる女子。



困った顔で笑っている、私の彼氏を囲んで

キャーキャー黄色い声が漏れている。




「朝来てからずっとこう。勉強教えてもらってるんだって」




華が呆れたように言った。




勉強……



私もまだ教えてもらったことないのに…!!




昨日まであんなにも意地悪で、
でも優しくて


コロッと気にしなかった私が悪い。



クラスの女子たちを侮り過ぎた。




「小夏ぅ〜?」



華は急に猫撫で声で、私に言った。





「作戦決行ね」




ニッと、白い歯を見せる。




これは、やるしかないのか。



不安が私を襲ったけれど、目を開けば
不安なんかすべて闘争心に変わってしまった。






いざ、


ドキドキ大作戦へ!!!










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