ヒマワリ君の甘い嘘
「ね?」




そうやって、笑われてしまったら
頷くしかない。




言葉通り、全て大丈夫なのかな
なんて
思ってしまった。



「……っ」




あーーーやべ、泣きそー…





「悪い」



顔を見られたくなかった俺は、小夏を引き寄せた。



小夏は、優しい手つきで背中をリズミカルに撫でる。




「……来週、行ってくる」




ありえねー、こんな声 俺じゃないみたいだ。




「約束してた日、昼飯行くのナシにしてもらってもいいか?」




「うん、大丈夫。私夕方くらいにここに来るね」




「いや、いいよ。最近寒いから家に居ろ」




「ううん、待ってる」



「は__」




「私、待ってるよ」



そう微笑む小夏を、無性に抱きしめたくなった。




「…ありがとな」




俺、お前のこと好きでよかった。






本当に……







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