ヒマワリ君の甘い嘘
おまけ
***
「えっ、華がまだチュウもしてないの!?」
「何よ、いつもしまくってるみたいに言わないでよね」
「いや、てっきりもうイロンナコトしてるのかなあって…」
ブチ。
「それ以上言ったら怒るよ」
「わぁあっごめん!ごめんなさい!」
小夏にこんなことを言われる日が来るなんて………
「…はー…、わかったらからもう謝んないで」
「……華、高崎くんと上手くいってないの?」
「別に。全然余裕で上手くいってるわよ」
普通に毎日話すし、メールもする。
一緒に帰ったりもしてる。
「じゃあいいじゃん」
よくないのよ。
「あっ、わかった。華は高崎くんともっとイチャイチャしたいんだね!」
声がデカイってば、このアホ。
だけど、否定できない。
「いいじゃん 、喧嘩もなく上手くいってるんでしょ〜?」
「よくないわよ!!!」
「ご、ごめん…」
私の大声に小夏は身体を小さくした。
ここが小夏の部屋じゃなかったら、今頃大注目されていただろう。
「もう付き合って5ヶ月もたつんだよ!?なのに今だキスすらしてないって、どんだけマッタリカップルなわけ!?」
「いや…それは…__」
「大体、あっちから告ってきたくせに、なんでひとつも触れてこないのよ!」
「だからそれ私に言われてもこま__」
「好きな人と一緒に居て欲情しないとか本当に男子!?」
ゼーゼー息切れするほど大声で叫ぶ。
これじゃあ、近所迷惑だ。
「まぁ…、5ヶ月はちょっと遅いかも。華の割りには」
最後の一言余計だっての。
華の割にはっていうか、
普通に考えて遅いわよ。
健全な男子高校生だったら、彼女とキスしたいとか思うじゃない!
「ちなみに、裕也くんのときはどれくらいだったの…?」
「んー…、付き合って3日目とか?」
「うわあ……」
「なによ、その顔」
ま、まぁ、裕也はチャラチャラしてる奴だったから。
…けど普通、それぐらいでも全然おかしくはないと思うんだけど。
お互い好き同士なんだし。