ヒマワリ君の甘い嘘
「・・・・」
突然の大声に固まってしまった俺と高崎。
高崎はマヌケな顔をして、女を見ている。
一言、大きな声で言い放ったそいつは、ゼーゼーと、肩を揺らしながら教室を荒くでて行った。
教室にふたり、残された俺たちはしばらく何もできずにその場に居た。
「あ………え……、俺なんか悪いことした?」
高崎が心配そうに口を開く。
「…ぶはっ…!」
なん…だよアレ。
俺は耐え切れずに吹き出した。
「(あんな全力の謝罪初めて聞いたわ)」
ククク、と喉の奥で笑いが止まらない。
「お前のせいだろー!?なに笑ってんだよ!」
「いや……っ、だって」
心配そうな高崎をよそに、俺は一人で大爆笑。
「ったく、後からちゃんと謝っとけよなー。立花さんがあんなになるなんて相当だぞ」