ヒマワリ君の甘い嘘
「ひ、広い………!」
家の中に入った私は、またもや家の中の綺麗さと広さに驚かされた。
日向くん、一体何者なんだろう…
「マジなんなのお前ら。うるさくしたら殺すからな」
「そんなフラフラな身体で言われても説得力ねーよ」
日向くんは、ドアを開けたあの時から、ずっと眉間にシワをよせたままだ。
高崎くんと華はリビングのソファに、まるで住人みたいに座る。
日向くんの家は、
なんか生活感がないというか。妙にスッキリとしているというか。
物は必要以上置いていない、って感じ。
だけど、何故かそれがオシャレに見えてしまう。
私の目、おかしいのかな…。
「日向くん。キッチン借りていいかな」
うんざりした顔で高崎くんの横に座っている日向君に声を掛ける。
「あぁ」
ありがとう、とお礼を一言行ってからキッチンに入るとそこもやっぱり綺麗で。
「(物がない…!日向くん絶対使ってない、ここ!)」
ガラリとしたキッチン。
調味料はある程度置いてあるけれど、使われていなさそうだ。
綺麗なキッチンなのに、もったいないなぁ…