ヒマワリ君の甘い嘘
side girl
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夏になると、いつも思い出す。
あの夏の一瞬の出来事。
小さな空間で同じ時間を共有してた私たちの事。
あの後直ぐに雨が止んで、私からタオルを受け取ったあの男の子は走っていってしまった。
どこの学校かもわからない、
ブラウンの目をした彼。
名前くらい、聞いておけばよかったな。
なんて、
今更もう遅いよね…
「小夏ーー!!!」
教室に入って来た途端、大声で私に駆け寄るのは友達の白石 華。
華とは、高校生になってからの付き合いだけど、変な気も使わないし、一緒にいて凄く楽。
華はサバサバしていて、面白い。顔も猫目がよく似合っている美人。私に比べて友達が多いのに、こんな私にいつも構ってくれる。