ヒマワリ君の甘い嘘

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「ただいま〜」




家に着くと、いつもなら返ってくる母からの反応が無い。



おかしいなと思いながら、靴を脱ぐ。


「(あれ…父さん帰って来てる…?)」


いつもと違う事に、ちょっとした不安を感じて、俺は静かにリビングに向かった。


「今日ね…、近所の人に葵生のことについて言われたの…」


リビングから聞こえる声は、重く、いつもとは違う。


俺のこと………？




「これで何回目なの…？わたしもう嫌よ…」


「しょうが無いじゃないか。誰のせいでもないよ」



今にも泣きそうな母さんを、父さんがなだめる。


「どうせ貴方はどうでもいいんでしょ？…私がどれだけ近所付き合いで悩んでるかも知らないで…っ」


母さんの声はだんだんと大きくなる。



母さんが何を言っているのかよくわからない俺はしずかに話を聞いたまま。