ヒマワリ君の甘い嘘


それから一ヶ月間、学校を休んだ俺は
結局、転校することになった。


父さんの提案で、俺だけが別のマンションに移って、一人暮らしをすることになったんだ。


俺にとって、それは嬉しいことだった。


これ以上、母さんとは一緒に居られない。


引っ越すとき、父さんは無言で黒色のカラーコンタクトを渡してくれた。

たまたま眼科医だった父さんが、俺のために作ってくれたらしい。


必要な物だけ持って、家を出ると、何もない新しい部屋に連れて行かれた。


そこから、明るい瞳を隠した
黒い瞳の俺の新しい生活が始まったんだ。




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