ヒマワリ君の甘い嘘


***




目が覚めて、真っ先に目に入ったのは白い天井。



あ、…れ……?


ここ、どこだろう。



記憶が曖昧になっていて、私がいま置かれている状況が理解できない。


体を起こすと、カーテンで囲まれたベットに私は横たわっていた。

ほこりっぽい匂いと、薬の匂いが混ざった独特な匂いが私の鼻を掠める。


あ、……ここ…


保健室…?


私、教室で倒れちゃって、そのままはこばれてきたのかな…?


頭の中で整理すると、急に恥ずかしさがこみ上げてきた。


みんなの前で倒れるなんて最悪じゃん…!


ーシャ


カーテンの擦れる音がして、隙間から見えたのは日向くんの顔。



「…大丈夫か?」



「え!?なんでいるの…!?」



保健の先生だと思ったのに。



「山本に頼まれた」


担任か………、

きっと、日向くんは成績がいいから一時間くらいいなくても平気だ、とかいって行かせたんだろうな…。


私は、ベットの横の椅子に座る日向くんにありがとう、とお礼を言うと、暑苦しい布団をめくって、ベットからでようとした。


「おい、寝てろ」


日向くんは腕を組んだまま、私に言う。
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