ヒマワリ君の甘い嘘
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目が覚めて、真っ先に目に入ったのは白い天井。
あ、…れ……?
ここ、どこだろう。
記憶が曖昧になっていて、私がいま置かれている状況が理解できない。
体を起こすと、カーテンで囲まれたベットに私は横たわっていた。
ほこりっぽい匂いと、薬の匂いが混ざった独特な匂いが私の鼻を掠める。
あ、……ここ…
保健室…?
私、教室で倒れちゃって、そのままはこばれてきたのかな…?
頭の中で整理すると、急に恥ずかしさがこみ上げてきた。
みんなの前で倒れるなんて最悪じゃん…!
ーシャ
カーテンの擦れる音がして、隙間から見えたのは日向くんの顔。
「…大丈夫か?」
「え!?なんでいるの…!?」
保健の先生だと思ったのに。
「山本に頼まれた」
担任か………、
きっと、日向くんは成績がいいから一時間くらいいなくても平気だ、とかいって行かせたんだろうな…。
私は、ベットの横の椅子に座る日向くんにありがとう、とお礼を言うと、暑苦しい布団をめくって、ベットからでようとした。
「おい、寝てろ」
日向くんは腕を組んだまま、私に言う。