ヒマワリ君の甘い嘘
「お前の笑った顔、ホント昔と変わんな__________…」
………え?
まるで随分前から一緒に居るような言い方。
日向くんも途中で言葉を止めて、唇を噛んでいる。
“しまった”とでもいうような顔で。
「今の………、どういうこと………?」
「・・・・」
さっきまで笑っていた顔なのに、今は
私と目も合わさずに、眉間にシワを寄せている。
日向くん………?
さっきの言葉が頭から離れない。
“ホントお前の笑った顔、昔から変わらない”
多分、そう言おうとした。
昔…………?
私たち、6月に知り合ったんだよね?
日向くんはかっこいい転校生で、
私はたまたま隣の席で。
「ねぇ…………、どういう意味?」
私は震える声で聞いた。
日向くんは息を吐くと、私を見つめる。
黒い瞳が私を捉えた。
「俺ら、中学の時に会ってる」