哀しみの瞳
出会い~由理
11月14日
秀一の5才の誕生日
いつも、園の中でみんなに祝って貰っている。暗くなるのも段々と早くなって来るので、今日も、4時頃から、職員さん達が慌ただしく準備をしてくれていた。
秀一は、そんな時も、いつもと変わらず、静かにいつもの部屋で本を読んでいた。
大体の準備が終わり、理恵は秀一を呼びに行こうとした時…外の方で、少し、赤ちゃんの泣き声がうっすらと聞こえた。何で今ここで聞こえてくるのだろう?しかも、生まれたてのような赤ちゃんの泣き声が…
不思議に思い、理恵は玄関に出てみると、そこには…
(理恵)
「園長先生!!!大変ですぅ―赤ちゃんが!!赤ちゃんがいます」
遅番の職員さん達と園長先生が慌てて出て来た。
(嶋田園長)
「あらっっっ、こんな所に……最近はとんと、こんな事無かったのに…余程の事情があって、此処に置いて行ったのね?まだどうみても、1ヶ月もたっていないようにみえるけど。可哀想に……理恵ちゃん、お願い!抱いて中に入って!」
(理恵)
「はいっ、分かりました!」
理恵は、ふぅっと5年前の自分を思い返した。自分も同じ事情になれば、こんな事をしでかしたのだろうか?何故か人ごととは思えなかった。
今頃、この子を捨てて、後悔しているのではないかと…
可愛い面立ちからすると女の子なのかなぁと思った。
赤ちゃんを抱いたまま、秀一の所へ向かった。
(理恵)
「秀一、ごめんね?待ったでしょう?お誕生日会の準備が出来たから、あっちへ行こうね」
(秀一)
「それより、その赤ちゃん…どうしたの?」
(理恵)
「……んんっ、今ね!玄関で泣いてて、お母さんが見つけたの!何処かの誰かさんが、まごころ園で育ててくださいって!置いて行ったんだと思うわ!だから、赤ちゃんは独りぼっちなのよ!」
秀一の5才の誕生日
いつも、園の中でみんなに祝って貰っている。暗くなるのも段々と早くなって来るので、今日も、4時頃から、職員さん達が慌ただしく準備をしてくれていた。
秀一は、そんな時も、いつもと変わらず、静かにいつもの部屋で本を読んでいた。
大体の準備が終わり、理恵は秀一を呼びに行こうとした時…外の方で、少し、赤ちゃんの泣き声がうっすらと聞こえた。何で今ここで聞こえてくるのだろう?しかも、生まれたてのような赤ちゃんの泣き声が…
不思議に思い、理恵は玄関に出てみると、そこには…
(理恵)
「園長先生!!!大変ですぅ―赤ちゃんが!!赤ちゃんがいます」
遅番の職員さん達と園長先生が慌てて出て来た。
(嶋田園長)
「あらっっっ、こんな所に……最近はとんと、こんな事無かったのに…余程の事情があって、此処に置いて行ったのね?まだどうみても、1ヶ月もたっていないようにみえるけど。可哀想に……理恵ちゃん、お願い!抱いて中に入って!」
(理恵)
「はいっ、分かりました!」
理恵は、ふぅっと5年前の自分を思い返した。自分も同じ事情になれば、こんな事をしでかしたのだろうか?何故か人ごととは思えなかった。
今頃、この子を捨てて、後悔しているのではないかと…
可愛い面立ちからすると女の子なのかなぁと思った。
赤ちゃんを抱いたまま、秀一の所へ向かった。
(理恵)
「秀一、ごめんね?待ったでしょう?お誕生日会の準備が出来たから、あっちへ行こうね」
(秀一)
「それより、その赤ちゃん…どうしたの?」
(理恵)
「……んんっ、今ね!玄関で泣いてて、お母さんが見つけたの!何処かの誰かさんが、まごころ園で育ててくださいって!置いて行ったんだと思うわ!だから、赤ちゃんは独りぼっちなのよ!」